AGCが1日発表した2024年1〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、営業利益が2%減の940億円だった。電子部材の出荷増や液晶用ガラス基板の販売価格の上昇で売り上げは増えたものの、バイオ医薬品の開発受託(CDMO)の能力増強に伴う先行費用でライフサイエンス事業の赤字幅が広がった。
同日、記者会見した宮地伸二最高財務責任者(CFO)はライフサイエンス事業について、「業績は第2四半期を底に徐々に改善している。欧米拠点を中心に構造改革などにより固定費の削減やオペレーション改善などをしており効果が現れている」と述べ、26年に確実に黒字化を達成するとした。
取引時間中の決算発表を受けて、AGC株の終値は前日比5%(212円)高の4914円で取引を終えた。
純利益は1064億円の赤字(前年同期は575億円の黒字)だった。バイオ医薬品の開発受託事業の減損損失などが打撃となった。売上高は1兆5342億円と前年同期より3%増えた。EUV(極端紫外線)露光用の回路原版の材料である「フォトマスクブランクス」など半導体関連製品が好調だった。円安も寄与した。
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