東京ガスは30日、400億円を上限に自社株買いをすると発表した。上限1700万株で発行済み株式総数の4.4%にあたる。9月までに上限400億円の自社株買いをしており、資本効率の観点から追加取得を決めた。2024年3月期の純利益に対する配当と自社株買いの割合「総還元性向」は64%を見込む。
取得期間は11月18日から2025年3月31日まで。同社は脱炭素投資などのための資金を確保するため、従来5割としていた総還元性向の目標を24年3月期から4割程度に引き下げていた。
30日に記者会見した南琢最高財務責任者(CFO)は「25年度までの中期経営計画期間中は総還元性向を40%程度とする基本方針は変えない。自己資本利益率(ROE)目標などに照らし、通常の利益処分とは違う形での資本政策を打つ必要がある場合には機動的な還元で対応する」と説明した。
南CFOは「過去数年にわたって利益貢献に比較的時間がかかる脱炭素関連投資を進めたうえ、好決算が続いて利益剰余金が積み上がった」と追加取得の背景を説明した。その上で「中計の最終年度である25年度にROEを8%程度にする目標に向け、一層の取り組みが必要だ」と述べた。
同日発表した24年4〜9月期連結決算は、売上高が前年同期比4%減の1兆2214億円、純利益が同83%減の171億円だった。
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