人間の介入なしに走行可能な自動運転モデルを発表した=チューリング提供

自動運転技術のスタートアップのTuring(チューリング、東京・品川)は30日、新たな自動運転システムを開発したと発表した。車に設置したカメラから取得した映像データのみを基に、人工知能(AI)が運転に必要な全ての判断を担う技術を活用している。開発に必要な画像処理半導体(GPU)などの計算資源はNTTグループの支援を得た。

新システムの名称は「TD-1」。すでにテスト環境で走行試験を始めた。チューリングは2030年までの完全自動運転の実現を目指している。TD-1などを活用し、まずは25年末までに東京都内を30分間以上運転できるようにする考えだ。

新システムは6つのカメラ映像のデータを、人間の脳をまねた「ニューラルネットワーク」が処理して自動運転を可能にする。地図や位置情報の事前のインプットは不要。その場ごとに車線がどう伸びているか、信号がどこにあるかなどを3次元的に認識して人間のようにスムーズに運転ができるのが特徴だ。

開発にあたっては大規模なGPUの計算基盤が必要で、NTTPCコミュニケーションズがチューリング専用の基盤の構築を支援した。米エヌビディアのAI用GPUである「H100」を96基備えている。

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