イオン傘下で持ち帰り弁当店「オリジン弁当」などを展開するオリジン東秀(東京都調布市)は29日、栃木県内で新工場を2025年5月に稼働すると発表した。キャベツなどの野菜を細かく刻んで調理しやすいカット品に加工し、関東地域で展開する弁当店など約400店に供給する。
新工場は他社の食品製造工場と土地を買い受け、栃木県佐野市に立地する。建屋はそのまま活用し、生産設備の入れ替えなど6月から改装作業を始めた。敷地面積は約5900平方メートル、延べ床面積は約5600平方メートルの3階建て工場となる。現在、野菜の加工工場は神奈川県内の1カ所しかない。新工場が稼働すれば生産能力は現状の3倍になる。
新工場は栃木県や群馬県など野菜の生産地に近く、原材料を仕入れやすい利点がある。高速道路にも近いため、埼玉県所沢市や神奈川県厚木市の自社の物流拠点にも運びやすい。物流拠点から弁当店や中華料理店「れんげ食堂Toshu」など関東地域の約400店に運ぶ。
新工場には炭酸水や塩素ガスで殺菌された水で野菜を洗浄する最新のシステムを導入する。殺菌後もすすぎ工程を用意し、薬剤を残さず、安全で鮮度の高い状態を保つ。照明には発光ダイオード(LED)を導入し、野菜のくずは発酵分解装置で堆肥にする。環境にも配慮した工場で地域との共生を目指す。
オリジン東秀は1966年に創業し、「オリジン弁当」「キッチンオリジン」など持ち帰り弁当業態や中華料理などの飲食業態を全国で552店抱える。
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