日野自動車は29日、2025年3月期の連結純損益が2200億円の赤字となる見通しだと発表した。赤字額は23年3月期の1176億円を上回り過去最大となる。北米向けエンジンの認証不正問題に関連して多額の特別損失の計上を余儀なくされたため。これまでは未定としていた。24年3月期の純損益は170億円の黒字だった。
特別損失は2300億円で、この日発表した24年9月中間決算に計上した。米国当局に支払う和解費用のほか、カナダでの集団訴訟の和解金60億円が含まれる。米当局の調査は続いているが、オンラインで記者会見した中野靖最高財務責任者は「合理的と判断できる範囲で見積もった」と述べた。オーストラリアでも訴訟の和解金の発生が見込まれるが、現時点では損失処理していない。
25年3月期の売上高は従来予想の1兆6千億円から1兆6500億円に上方修正した。国内での大型トラックやトヨタ自動車向け車両の販売が好調で、値上げ効果も反映した。中間決算の純損益は2195億円の赤字(前年同期は7600万円の黒字)だった。
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