マイクロバブルを活用して油分を分離する(イメージ図)

中部電力グループは22日、工場の排水処理時の廃棄物を削減する装置を開発、発売したと発表した。微細な気泡であるマイクロバブルを使い、廃棄物の原因となる排水中の油分を分離する。微生物による排水処理の前段階で使うことで、油分を約5〜9割除去できるという。主に製造業からの受注を見込む。

中部電力の販売子会社である中部電力ミライズが、マイクロバブル関連製品を手掛ける関西オートメ機器(大津市)と共同で開発した。販売は中部電力ミライズ、生産は関西オートメが担う。

工場排水処理は微生物による分解が一般的だが、排水に工場油などの有機物が含まれていると汚泥が発生する。排水は油分が水に乳化して混ざった状態のため、汚泥を抑制するためには両者を分離して油分を減らす必要がある。

新装置は工場排水に投入して使う。排水を高速でかきまぜた上でマイクロバブルを当てると油分が分離し、微生物処理の前に油分を大幅に減らせるという。1台当たりの処理能力は1時間当たり8.4立方メートル。遠心分離や薬剤を使った従来の分離法は、多量の排水に対応しづらいという難点があった。

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