阪神高速道路は、古くなった料金所の案内看板を別の製品に再利用するプロジェクトを始めた。土木建築金物を手がける田村商店(大阪市)と連携し、第1弾としてパーティションを試作した。不用品に付加価値をつけて生まれ変わらせる「アップサイクル」の取り組みで、オフィスや店舗向けに商品化を目指す。

パーティションに再生した阪神高速の案内看板

パーティションは横幅1.67メートル、高さ1.6メートル。阪神高速の料金所にあったアルミ製の案内看板を活用した。これまでは溶解してリサイクルしていたが、看板の周囲を鉄で補強し、一部に端材を使った。ホワイトボード部分があり、マーカーで字を書いたり、書類を貼ったりできる。キャスター付きで移動も可能だ。

阪神高速4号湾岸線の泉大津パーキングエリアで2種類の試作品を展示中。アンケートを実施しており、妥当な販売価格や改善点などを探る。

田村商店は橋や道路に使う金属部品が主力の町工場。2022年から金属の廃材や端材を使ったアップサイクルに取り組んでおり、マグネットやハンガーといった開発実績を持つ。阪神高速道路がこの取り組みに注目し、連携が実現した。

田村商店は端材でマグネット(右)などの開発に取り組んできた

阪神高速道路は「高速道路の設備のダイナミックさが伝えられるものができた。泉大津パーキングエリアに立ち寄る目的にもなってもらえれば」としている。

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