共同記者会見を開いた龍谷大と湖南メディカル・コンソーシアムの幹部(16日、大津市)

龍谷大学の農学部・農学研究科と社会学部・社会学研究科はそれぞれ、滋賀県の湖南メディカル・コンソーシアムと包括的連携に関する協定を結んだ。コンソーシアムに参加する県南部の病院や特別養護老人ホームなど115施設(34法人)の職員らに、新たな知識やスキルを得るためのリカレント教育を受ける機会を提供する。

大学と医療コンソーシアムの協定はまれで、地域連携の新たなモデルとなる可能性がある。社会福祉や食品栄養の領域での共同研究も進めていく。

16日に龍谷大瀬田キャンパス(大津市)で開いた共同記者会見では、大学側がリカレント教育を施す一方で、コンソーシアム側も実習やインターンで学生を受け入れる、相互交流のモデルづくりを目指す方針も明らかにした。龍谷大は、コンソーシアム内の法人が学生の就職先として間口を広げることにも期待する。

龍谷大の元社会学研究科長で、コンソーシアムの健康福祉ふれあいセンター長を務める安西将也氏は「すでにほかの大学とも同様の協定の締結に向けて協議を始めている。こうした試みをまずは近畿圏で広げていきたい」と話した。

湖南メディカル・コンソーシアムは、地域医療連携推進法人として2020年に発足した。参加法人の経営効率を高め、医療・介護サービスを安定的に提供できる体制づくりを目指している。龍谷大は今回の連携などを通じて大学自体の魅力を高め、優秀な学生の確保につなげる。

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