JR東日本は17日、再開発を進める高輪ゲートウェイ駅(東京・港)周辺の湾岸エリアで乗り合いサービスの実証運行を11月から始めると発表した。7人乗りのワンボックス車両を走らせ、乗客の目的地に即した最短ルートを人工知能(AI)が提案する。鉄道やバスなど既存の公共交通で移動しにくい生活動線上の回遊性を高める。
KDDIや国際ハイヤー(同・品川)と組み、2025年9月末まで実施する。高輪ゲートウェイ駅や公共施設など約20カ所の乗降場所を設ける。乗り合った利用者の出発地と目的地を組み合わせ、効率のよい経路をAIが割り出せるようにする。定期的な通院や子どもの習い事などで需要を取り込み、今後の本格展開を見据える。
利用者は乗降場所や日時を選べる専用アプリで配車を手配できる。サービス1回の利用料は大人が500円で、小学生は250円。30日間の乗り放題券は大人9000円とし、最大6人まで登録できる同居家族は1人4500円となる。
JR東は総額6000億円を投じ、高輪ゲートウェイ駅前に高さ160メートル超の複合ビルを含む4棟の高層ビルなどを建設している。オフィスのほか、高級ホテルや賃貸マンションを25年3月から順次開業する。近隣の品川や大井町などの各駅前でも再開発を計画しており、完成後は湾岸エリア全体で1000億円規模の年間収益を見込む。
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