人材サービス大手のエン・ジャパンが16日発表した9月の派遣社員の募集時平均時給は、三大都市圏(関東・東海・関西)で前年同月比21円(1.2%)高い1704円だった。2014年の調査開始以来の最高値を3カ月連続で更新した。
同社の求人情報サイト「エン派遣」の掲載情報をまとめた。9月は契約更新に伴う新規の募集も多く、時給競争に拍車がかかった。職種別ではオフィスワーク・事務系が25円(1.5%)高い1658円で過去最高だった。
職種別で水準が最も低い「軽作業・物流・工場・その他」も25円(1.9%)高の1318円だった。賃上げ機運の高まりで底上げが進むが、エン派遣の小用秀明サービス責任者は「今後の大幅な上昇にはロボット化による生産性向上などが必要」と話す。IT・エンジニア系は3円(0.1%)安の2584円で上昇に一服感が出た。
同業大手ディップの調査では、三大都市圏の派遣平均時給は前年同月比5円(0.3%)高い1581円だった。事務や製造などの時給が上がる一方、エンジニアなどが伸び悩む傾向は同様だ。10月に入って衆院選に向けたコールセンター向けの求人などが増えている。
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