カシオ計算機は11日、8日に公表したシステム障害について、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃によるものだと発表した。個人情報など機密情報の一部が漏洩していると明らかにした。第三者による情報の不正利用は現時点では確認されていないとしている。
漏洩した疑いがあるのはカシオの従業員や同社のサービスを利用した顧客の氏名やメールアドレス、住所などだ。過去に採用面接を受けた人の個人情報の一部や、取引先との契約書を含む情報が流出した可能性もあるという。
カシオは詳細な影響範囲は現時点で不明としており、「外部のセキュリティー専門家の支援を受けながら、影響範囲などを特定するための調査を実施している」と話している。顧客のクレジットカード情報の漏洩の可能性はないとしている。
カシオでは5日に同社の一部のサーバーでシステム障害が発生した。第三者による不正アクセスによるものと特定し、システムを停止し調査を進めていた。9日にはシステム障害の影響で腕時計「Gショック」の一部製品で発売を延期すると明らかにしていた。
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