蓄電池事業を手掛けるスタートアップのパワーエックス(東京・港)は岡山郵便局(岡山県総社市)に大型定置用蓄電池1台を導入した。消費電力が大きくなる時間帯に蓄電池の電力を消費し、電力使用量の最大値を抑えるピークカットなどに役立ててもらう。風力や太陽光由来の電力を供給するサービスも提供し、郵便局の電力コストを合計で1〜2割削減することを見込む。
9日から本格運用が始まった。蓄電池は岡山県玉野市にある三井E&S(東京・中央)玉野事業所内の提携工場でパワーエックスが製造した。
価格の低い時間に電力をため、高い時間に使用する買電タイムシフトによるコスト削減にも活用する。再生可能エネルギー電力を供給するサービスにより岡山郵便局で使用する再生エネ電力の比率向上につながる。
パワーエックスが自社の大型定置用蓄電池と電力供給サービスの両方を同じ場所に導入するのは初めて。同社の伊藤正裕社長は「両方同時にサービスすることにより今までできなかった調整ができる」と話した。施設の規模や業種を問わず、セットでの導入を展開したい考えだ。
同社と日本郵政、日本郵便は2023年11月にカーボンニュートラル社会の促進に向けた協業を開始した。今回の導入を皮切りに全国の郵便局での導入を検討する。
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