本社敷地内にイノベーションセンターを設立した

産業機器のオリオン機械は長野県須坂市の本社内に環境試験室を新設した。外気による自然冷却を取り入れ、従来の空調システムより消費電力量を年間約22%削減する。マイナス30〜60度に対応しており、同社が手掛けるヒートポンプや空調機、水素発生機などの開発に役立てる。

工場の1階に整備した。従来の環境試験室はマイナス20〜50度に対応していたが、気象条件が厳しい海外への輸出や地球温暖化に対応するため上限と下限を拡大した。パソコンによる遠隔操作も可能で、温度や新製品にかける電圧を変更できるようにした。広い工場内で技術者が条件変更のたびに試験室を訪れる必要がなくなり、業務を効率化できる。

展示会でイノベーションセンターを公開している(10日、長野県須坂市)

一般的な試験室が並ぶ2階も改修して多目的スペースや応接室を設けた。1〜2階の試験設備を「イノベーションセンター」と総称して、新製品の技術開発拠点として位置づける。試作専用工場に隣接しており、技術部門と試作部門で連携して開発速度を向上する。将来は他社にも貸し出すなどして、共同研究の場としても役立てる考えだ。

同社は10〜11日にかけて展示会「オリオンフェア」を開催しており、イノベーションセンターも見学できる。

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