東京電力ホールディングス(HD)は10日、9月に柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)で作業員が無許可で原子炉建屋の手前にある「周辺防護区域」までスマートフォンを持ち込む事例が発生したと発表した。保安上の機密情報が流出しないよう、敷地内には許可なくカメラやスマホを持ち込むことが禁止されている。
小型ファンつき作業服を着用した同社社員が空調用バッテリーを入れるポケットにスマホを入れたまま通過した。社員はスマホの存在を忘れ、点検した警備員もバッテリーと重なり発見できなかった。原子炉建屋などに通じる「防護区域」の手前でも検査を受け、別の警備員が発見した。
対策として小型ファンつき作業服のバッテリーを取り外してから点検を受ける運用に改めた。スマホの無許可持ち込みはテロ対策上の脅威になるが、24年で発生は3回目となる。東電は「全所員に注意喚起を徹底する」と説明した。
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