SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)の統合管理クラウドを提供するジョーシス(東京・品川)は8日、借り入れで140億円を調達したと発表した。顧客企業のSaaSの利用状況を可視化して診断したり、SaaS管理のポリシー策定などを支援したりするサービスの機能強化や、顧客サポートのための人員採用増に充てる。
ジョーシスは企業が使用するSaaSを管理するプラットフォームを提供している。このほど国内外の金融機関からの借り入れで140億円を調達した。
同日から提供を始めた「SaaSドック」は子会社やグループ会社を含め、顧客企業のSaaS利用状況を可視化し、管理者権限が過剰に付与されていないか、未利用アカウントがないかといった項目について診断し、リポートを作成する。
リポートの結果に基づき提供する「SaaSキュア」も同日に提供を始めた。ジョーシスがSaaSを運用する上でのポリシー策定を支援し、顧客がIT(情報技術)管理のガバナンス(企業統治)を高められるようにする。ポリシーに基づき、不要なアカウントは削除するなどコストやセキュリティー面から対策を実行できるようになる。
ジョーシスは両サービスの展開に向け、1日に千葉市にオペレーションセンターを設けた。同拠点の人員数を2025年末までに現在の20人から200人体制に増やす。米国シリコンバレーなど海外でも人材採用を増やす。都内で記者会見を開いた松本恭攝社長は「開発とサポートのスピードを10倍に引き上げる」と話した。
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