官民ファンドの「RQ旅館再生ファンド投資事業有限責任組合」は盛岡つなぎ温泉で旅館を経営する愛真館とアスター(いずれも盛岡市)の2社の事業を承継する。コンサルティング会社のリアルクオリティ(RQ、東京・渋谷)が無限責任組合員として2社の再生に取り組む。
北日本銀行は4日、2社に対する債権の一部を放棄し、同ファンドに譲渡すると発表した。同行によると、債権は合計25億8700万円で、全額が担保や引当金で保全されているため2025年3月期の業績予想に変更はない。
一連の債権譲渡作業が終わる10月下旬、2社の社長にRQの小林豪社長が就く。2社の社長を務める創業者の菊地善雄氏は取締役を退くが、会長として引き続き対外的業務を担うという。
RQはファンドの資金を投じて客室やレストランを改修する。25年前半の閑散期に営業を続けながら着工する。小林氏は現状を「盛岡中心地から近く湖などの景色も良いが、ポテンシャルを生かし切れていない」と分析しいる。
周辺地域を含めた「盛岡つなぎ温泉プロジェクト」として「旅館ごとのコンセプトを明確にして、全国での露出を増やす」(小林氏)方針だ。北日本銀は同ファンドの有限責任組合員として2社の再生を支援する。
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