販売が好調のBYDのセダンEV「シール」(6月25日、東京都渋谷区)

日本自動車輸入組合(JAIA)が4日発表した2024年4〜9月の電気自動車(EV)の輸入車販売台数(日本メーカー車除く)は、前年同期比4.1%増の1万1414台だった。中国のEV大手、比亜迪(BYD)は60.8%増の1095台だった。EVの車種数が多い輸入車の伸びが目立った。

国内販売のEV比率が2%を下回るなか、輸入車全体に占めるEVの割合は10.4%と前年同期に比べて1.4ポイント上がった。BYDは6月に日本で3車種目となるセダンEV「シール」を発売した。販売台数を伸ばし、輸入EVの約1割を占めた。担当者は「シールは発売から500台以上の受注があり、想像以上の売れ行きだ」とした。

輸入車は累計19ブランドでEVを発売しており、車種の豊富さから国内EVの販売をけん引している。9月には欧州ステランティス傘下の多目的スポーツ車(SUV)のブランド、ジープが初のEV「アベンジャー」を発売した。独メルセデス・ベンツも年内に高級SUV「Gクラス」でEVを導入すると発表している。

輸入車販売全体の台数は前年同期比9.6%減の10万9558台で2年ぶりの前年割れとなった。ブランド別の首位はメルセデス・ベンツで7.6%増の2万6347台だった。2位は独BMWで4.0%増の1万7490台、3位は独アウディで6.4%減の1万774台だった。ポルシェ、BYDなど5ブランドが4〜9月の販売台数で過去最高になった。

9月の輸入車販売台数は前年同月比13.4%減の2万3335台だった。EV比率は11.8%だった。

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