独自動車部品大手マーレ傘下のマーレジャパンは30日、4億5000万円を投じて内燃機関の周辺部品を生産する直方工場(福岡県直方市)を増築したと発表した。2025年5月にも一部稼働を始める。エンジン内に供給する空気を浄化するエアクリーナーなどの増産を進め、29年12月期には同工場の売上高を23年12月期比7割増の50億円に伸ばす。
直方工場では23年12月期にヘッドカバーなど内燃機関の周辺部品をあわせて160万台生産した。生産エリアを3割近く広げて新たにプラスチック成型機などを設置し、29年12月期には生産台数を240万台に引き上げる。
九州では現在、トヨタ自動車や日産自動車が電気自動車(EV)向けの電池工場の新設を決めるなど、電動化をにらんだ投資が拡大している。逆行する形で内燃機関向けに投資することについてマーレジャパンの木下靖博社長は、「EVのスローダウンが現実のものとなってきている。『内燃機関向け事業を最後までやる』と表明していることで受注も伸びている」と話す。
直方工場は12年に稼働を開始した。トヨタや日産、マツダの西日本エリアを中心に部品を供給している。工場の拡大に合わせて人材確保や自動化も進めていく考えだ。
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