農林水産省は27日、収穫を終えた2024年産米について最も品質が良い「1等米」の比率が8月末時点で63.7%だったと発表した。同時点としては23年産比で5.2ポイント悪化し、08年以来の低さとなった。同省は今後、1等米比率は上がるとの見通しを示す。
農水省によると、猛暑の影響で白濁や未成熟なコメが目立ったほか、カメムシによる被害も多かった。
コメの品質は、各地域のJAなど登録検査機関が色や形、粒ぞろいなどを検査して1等、2等、3等、規格外の4段階に等級を分ける。8月末が検査の初回発表で、今後も定期的に検査を実施する。
今回の検査結果は収穫が早い西日本のコメが多い。地域別の1等米比率は、九州が38.6%で前年比10.2ポイント低下。中国・四国は6.9ポイント低い29.1%だった。
今後、検査数量が増える主要産地の結果は、今のところ前年を上回る。23年に1等米比率が大きく落ち込んだ新潟県は、8月末時点では84.7%と43.7ポイントの大幅上昇だった。
農水省は「9月は1等米の比率が前年産より高くなる見込み」(穀物課)としている。
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