記者会見するキッズスターの平田全広代表(26日、東京都中央区)

子育て世帯向けに職業体験ゲームなどを展開するキッズスターが26日、東証グロースに上場した。初値は公開価格(2560円)を14%下回る2210円で、終値は2300円だった。東京証券取引所で同日記者会見を開いた平田全広代表は「(社会体験ゲームを通じて)子どもと社会の距離を近づけていきたい」と話した。主なやりとりは以下の通り。

――初日の株価の受け止めは。

「現実には厳しいところもあるが、これからだ。やるべきことは変わらない。中長期の戦略通りに事業を拡大していけることをご説明できればと思っている」

――事業の特徴や強みは何ですか。

「子どもと社会の距離を近づけていくのが当社の目標で、提供するサービスではリアルな企業がパビリオンとして出店し、子どもに社会体験をしてもらえる。競合のサービスもあるがダウンロード数や企業数は当社が圧倒的だ。ユーザーの獲得には投資や時間も必要になるので、参入は容易ではないだろう。商業施設でのイベント展開も進めている」

「自身の子どもの興味関心がどこにあるのかといった情報を提供することで、保護者に料金を支払ってもらうサービスも検討している」

――海外などでの成長戦略をどう描きますか。

「これから拡大する東南アジアは日本と両輪で進める。まずは2023年にサービスを開始したベトナムで拡大し、インドネシアでも準備を進めている。各国版を作ってそれぞれの国で選択肢を提供していきたい。ベトナムでは高い効果が出ており、違和感なく展開できることが分かった」

「日本企業や現地の企業などで事例を増やしていきたい。ゲームを通じて企業のファンを増やしていくことの価値は評価してもらっている」

――親会社など大株主との今後の関係は。

「親会社のくふうカンパニーなど大株主にはこれまでも独自に成長を支援してもらってきた。今後、大株主の立ち位置が変わってくることもあるかもしれないが、基本的には長期保有してもらう」

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