山川発電所(鹿児島県指宿市)=九電みらいエナジー提供

九州電力子会社で再生可能エネルギー事業を手がける九電みらいエナジー(福岡市)は26日、自社の地熱発電所で生み出す電気をオークション方式で販売すると発表した。買い手は九州産の地熱由来の電気を使っていると公表できる。環境意識の高い需要家のニーズは高いと判断した。

地熱に特化した電力卸オークションは国内で初めて。10月9日まで小売電気事業者から参加を募る。同月15〜16日に入札を受け付け、翌17日に落札結果を通知する。供給期間は2025年4月から1年間。固定価格買い取り制度(FIT)の対象になっていない地熱発電所4カ所で発電した電気が対象で、最大で約6億キロワット時を販売する。

これまで他の電源由来の電気と混ぜて売ってきたが、地熱を切り出して販売することで価値を示しやすくする。単価を上げて収益力の向上につなげる。

九電は再生エネ事業をみらいエナジーに集約する方針で、4月に地熱発電事業を移管した。手続きが終わり次第、水力も移す予定だ。

地熱由来の電気は二酸化炭素(CO2)を排出しないうえ、昼夜を問わず出力が安定している利点がある。

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