雨風太陽の高橋博之社長㊧と百戦錬磨の上山康博社長(19日)=雨風太陽提供

農産物の産地直送アプリを運営する雨風太陽は19日、宿泊予約サイトの百戦錬磨(仙台市)の第三者割当増資を引き受け関連会社にしたと発表した。両社が協業し、農村での農業体験や宿泊を組み合わせたサービスを展開する。地方でのインバウンド(訪日外国人)の宿泊需要を掘り起こし2025年に1万人、30年には5万人の送客を目指す。

出資額や出資比率は明らかにしていない。雨風太陽はアプリ開発のノウハウを百戦錬磨に提供し、宿泊予約サイトの多言語対応などインバウンド需要の取り込みを後押しする。

雨風太陽は全国8300人の生産者とのネットワークを生かし、親子向けの地方留学プログラムを展開している。百戦錬磨は民泊や農山漁村での宿泊(農泊)のほか、古民家や寺など地域に根ざした施設での宿泊サービスを提供する。

足元の訪日客数は回復基調だが、東京から関西に至る「ゴールデンルート」が主流でそのほかの地域への波及は限定的だ。雨風太陽の高橋博之社長は両社の協業を通じ「インバウンドを最速で拡大し、日本の都市と地方が共存共栄の道を歩む呼び水にしたい」と話す。

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