物価や金利の上昇、デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応――。経済環境が目まぐるしく変わるなか、事業再編などを含めた経営者の手腕が問われています。日経電子版の看板コラム「記者の目」は、財務や経営戦略といった切り口から企業の課題を深掘りします。2024年6月以降、反響の大きかった記事を振り返りました。
好調コマツ、PBRは米巨人の6分の1 ダントツへ3つの課題
業績拡大が好感され株価が上場来高値を更新したコマツ。それでも建機世界最大手の米キャタピラーにPBR(株価純資産倍率)では及びません。米巨人を超え世界「ダントツ」の地位を獲得するため、資本効率の改善に向けた改革に乗り出しました。
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野村総研、米国でかかった成長痛 市場が迫る決断の時
2025年3月期は4年連続で最高益を見込む野村総合研究所。その一方で、米国市場を開拓しようと踏み込んだM&A(合併・買収)で思ったような利益を稼げていません。米国への追加投資か撤退か、岐路に立っているとの見方も出ています。
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ラクス、成熟した「楽楽精算」 オービックの背は遠く
経費精算サービス「楽楽精算」を手掛けるラクスが、事業規模の拡大とともに成長鈍化の兆しが出ています。稼ぐ力を地道に積み上げ、マネーを成長投資に回し、利益率を高めることが求められています。
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ENEOSが悩む再編のツケ 巨艦に迫る捨てる覚悟
石油製品シェア首位のENEOSホールディングス(HD)は、自己資本利益率(ROE)で同業に後れを取っています。電力事業や再生可能エネルギー事業の採算が低いなか、総合エネルギー企業として、収益力を伸ばす道筋を示すことが求められています。
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味の素、さらば「中計病」 資金もギョーザも高速回転
味の素が投下資本の効率を重視する経営にかじを切りました。きっかけは2023年2月に公表した中期経営計画の廃止です。数年先の目標に固執する「中計病」に陥らず、成長や資本効率に資する戦略を機動的に動かせるようになってきました。
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NEC、ようやく「DX会社」に 株価3倍でもなお上値余地
NECの2023年3月末からの株価上昇率は、日本の株高の象徴となった日立製作所を上回ります。中長期視点の外国人の株の保有比率は5割弱と最大になりました。「DX(デジタルトランスフォーメーション)会社」への脱皮が注目されています。
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東京ガス、再エネ投資で生みの苦しみ 時価総額は首位陥落
東京ガスが業界時価総額首位の座を明け渡しつつあります。太陽光や風力など再生可能エネルギーの開発を急ぎますが、思うように利益を稼げていません。株主からは、再エネへの比重を高める姿勢を疑問視する声が上がります。
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