トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会の定期大会(13日午後、熊本市)=共同

トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会は13日、熊本市で定期大会を開いた。西野勝義会長は、トヨタで発覚した認証不正問題について「(労働組合の)原点である職場活動を見つめ直し、声が上がる風土醸成に取り組んでいく」と強調した。

トヨタは6月、車の量産に必要な「型式指定」の申請を巡り、7車種で不正行為があったと発表した。7月末には新たに7車種で不正が見つかり、国土交通省が組織体制の改善を求める「是正命令」を出す事態となった。

基本給を底上げするベースアップ(ベア)に関しては、全トヨタ労連は2021年の春季労使交渉から4年連続で、要求の目安額を示していない。西尾清人副会長は、大会前の記者会見で「賃金上げの議論はこれからだが(目安額の非提示は)継続になるかもしれない」と話した。

全トヨタ労連には、部品メーカーや販売店など307組合が加盟しており、組合員数は約36万人に上る。定期大会では25年8月までの運動方針を決定した。原材料費や労務費の上昇分の取引価格への転嫁や、柔軟な働き方の実現などに取り組む。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。