遠隔監視システムからのエレベーター情報を常に見守り、異常があった際に指令を出す監視センター

フジテックは10日、シンガポール政府が定めるエレベーターの保守や点検に関する規格認証をグループ会社が取得したと発表した。取得するのは日系メーカーとしては初めて。同社のエレベーターを導入している企業への売り込みがしやすくなるとみている。

シンガポールでは政府が2022年8月、エレベーターの保守や点検に関する規格を制定した。24時間、稼働状況を監視できることや不具合の予兆を常に捉えることなどが認証を取得する条件になっている。

フジテックはこの規格に対応するため、遠隔監視技術を刷新し、監視する際のアプリも開発した。エレベーターの運行状況のデータが常にサーバーにあがるようにすることで、24時間の遠隔監視を可能にした。

各エレベーターごとに認証の取得が求められるが、取得するとビル管理者は有人点検を1カ月に1度から3カ月に1度に減らすことができる。フジテックはすでに45台のエレベーターで認証を取得している。シンガポールではエレベーターの保守に従事する技術者の高齢化が進んでいる。人手不足から遠隔監視のニーズは今後高まるとみられる。

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