三菱電機は10日、生産現場での朝礼で話す内容を多言語に翻訳し表示するシステムを開発したと発表した。導入企業は外国籍の社員向けに現場監督の指示を正確に伝えることができ、迅速な情報共有や作業中のミス防止につなげる。2025年度にも事業化を目指す。
英語やポルトガル語、タガログ語、ベトナム語など17言語に対応する。現場監督がパソコンで朝礼の内容を日本語で入力すると、選択した言語に数秒で翻訳する。朝礼時に原稿を読み上げるのに合わせて多言語の字幕を表示できる。
生産現場ごとに専門用語は多いため翻訳の間違いも起こりやすい。そのため三菱電機は翻訳後の外国語文章が正しいかどうかをチェックする機能も備えた。
三菱電機は23年12月から自社の群馬工場で同システムの実証実験を始めた。朝礼時の通訳業務が不要となり、意思疎通が十分になされたかを確認する見回り作業も減ったという。
同システムは翻訳ソフトに米グーグルの技術を活用している。今後はネットにつながらない環境でも翻訳できる機能拡張も検討する。
【関連記事】
- ・住宅職人6割が外国人 ケイアイスター、日本人と同処遇
- ・マネーフォワード、多国籍に変貌 外国人エンジニア4割
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。