じもとホールディングス(HD)は30日、傘下のきらやか銀行(山形市)に注入された公的資金200億円について、9月末の返済期限を2037年9月末まで13年延期する方針を発表した。きらやか銀の経営悪化により返済が困難となったためで、じもとHDが同日の取締役会で決議した。国の承認が必要で、金融庁が9月2日にも開く有識者会議で返済延期を盛り込んだ経営強化計画を審査する。

じもとHDは、川越浩司会長と鈴木隆社長が辞任し、後任の会長に西塚英樹きらやか銀取締役、社長に傘下の仙台銀行(仙台市)の坂爪敏雄頭取を充てる人事も発表した。返済延期とともに9月27日に開く臨時株主総会での承認を目指す。

鈴木社長は30日、仙台市で記者会見し、「新たな経営陣を構成し、早期の経営再建を実現する」と強調した。経営強化計画の詳細には言及しなかったが、25年3月期は黒字回復を予想していると説明。「早期復配を念頭に置いている」とも語った。

公的資金返済を13年延期することについて、記者会見する鈴木隆じもとホールディングス(HD)社長=30日午後、仙台市青葉区

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