紀伊国屋が買収協議を始めた旭屋書店は大阪市発祥の老舗だ

紀伊国屋書店は30日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下の老舗書店「旭屋書店」の買収に向け、同社と協議を始めたと発表した。全国の書店数が減る中、規模を拡大して出版流通を効率化する。

全国に合計11店舗の書店を持つ旭屋書店は旭屋書店(大阪市)と東京旭屋書店(東京・豊島)の2社が運営する。2019年4月にCCCがいずれも子会社化している。CCCは株式の保有比率を徐々に上げ、足元では100%子会社になっている。

紀伊国屋は現在国内で約70店舗を構え、100周年を迎える27年に100店舗規模にする構想を掲げる。デューデリジェンス(資産査定)は今後進め、運営会社2社を完全子会社化する方針で協議を進めるとみられる。

紀伊国屋とCCCは、書籍の買い切りなど返品率を抑える新たな取り組みをする出版流通会社、ブックセラーズ&カンパニー(東京・新宿)に共同で出資している。出版流通を見直す中で今回の買収協議が浮上した。

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