大野知事は順天堂大学医学部付属病院の整備計画見直しについて言及した(27日、さいたま市)

埼玉県の大野元裕知事は27日の記者会見で、県が誘致を進める順天堂大学医学部付属の新病院に関して、大学側から整備事業計画の見直しが必要との連絡があったと発表した。大学側は実施設計者から「建築費や物価の高騰により2186億円の総事業費が必要で、開院時期は20カ月延期となる」との見積もりがあったと説明。具体的な計画の見直し内容は示さなかったが、県に対して理解を求めたという。

県は開院時期の変更は再度の申請が必要とし、変更がある場合は申請書の提出を求めるとした。大野知事は「大学からは事業計画の見直しが必要とする結論だけが述べられている。見直しがあるなら可能な限り迅速に申請いただきたい」と述べた。

病院整備計画の2014年の公募を経て、順天堂大医学部付属病院の整備がさいたま市の浦和美園地区で進められてきた。当初の予定では21年開院だったが、その後に27年に延期されていた。同大と県が締結する確認書では、新病院の施設整備費に財政支援を行うとしている。今回の計画見直しを巡る連絡を受け、開院に向けた不透明感が高まっている。

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