終身雇用が一般的だった日本の雇用形態は職務に応じた欧米型に近づき、転職も当たり前になりつつあります。1年以内の転職を考える人の割合は日本が世界平均を上回る、という民間調査もあります。参考になる記事を集めました

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足りぬ充実感、報酬に不満も

PwCジャパングループは22日、「24年度グローバル従業員意識・職場環境調査」を発表しました。それによると、日本で1年以内に転職を考える人は29%に達し、世界平均(28%)を上回りました。

現在の仕事に「充実感がある」と答えた人は日本が34%で、世界平均の53%を下回りました。「大変だがやりがいがある」も世界の49%に対して日本は33%でした。差が大きかったのは「公正な報酬が支払われている」の回答で、日本は世界を29ポイント下回る23%にとどまりました。

一方で、就職情報サイトのマイナビ(東京・千代田)が2025年春卒業予定の学生を対象にした調査では、学生の6割が入社予定の会社で「長く働きたい」と答えました。マイナビの井出翔子研究員は、入社予定先への満足度が高まっていることが背景にあると分析しています。

  • ・「1年内に転職意向」日本29%、世界平均上回る PwC調査
  • ・「転職で賃金増」過去最高36% 4〜6月、リクルート
  • ・入社先で「長く働きたい」6割 25年卒、マイナビ調べ

いくつになってもリスキリング

転職の際に役立つのがリスキリング(学び直し)です。企業にとってはリスキリングの機会を提供することが従業員のエンゲージメント(働きがい)や生産性の向上にもつながります。

学ぶことに年齢制限はありません。なかなか踏み出せない、という人もいるかもしれませんが、最近では公的支援も充実してきています。厚生労働省の教育訓練給付は10月から受講費用の補助率が高まります。東京都もデジタル技術の国家資格の取得を後押しするなどしています。

  • ・シニア転職、学びが活躍の鍵 定年控えた層の希望者増
  • ・シニアの就活、経歴書に表彰歴はNG 成功の秘訣は?
  • ・リスキリング、広がる公的支援 10月給付拡充・転職特化
  • ・リスキリングより「リ好きリング」 モスは歌手への夢支援
  • ・「リスキリングはこれからの生存戦略」有識者会議提言
  • ・リスキリング阻む日本型雇用の名残

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