堂島取引所(大阪市)に上場したコメの指数先物「堂島コメ平均」の取引が20日、本格的に始まった。JAグループが主導してきた米価形成を多様化し、生産者の経営安定に活用してもらうことを目指す。大阪市内で開かれた上場セレモニーで、有我渉社長は「先物取引の発祥地である大阪から、世界に打って出るような商品に育てたい」と強調した。 コメ指数先物は13日に上場し、取引を開始。20日にはSBI証券も取り扱いを始めた。中心限月の25年2月きりの終値は1俵(60キロ)当たり1万8060円だった。23年産米は猛暑の影響で良質なコメが不足し、価格が高騰。24年産も値上がりするとの見立てから、買い注文が優勢だったという。 コメ指数先物は、農水省が発表する主食用米の取引価格を基に堂島が算出する。生産者や流通業者は、現物取引との組み合わせで米価変動のリスク回避に活用できる。 堂島は、取引価格の参考値となる現物のコメ指数を毎月公表。現状の米価は、JAなどがコメを買い取る際に生産者側に支払う「概算金」が目安になっている。
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