コニカミノルタは事務機事業の構造改革で稼ぐ力を高める

コニカミノルタは20日、中国江蘇省にある事務機工場の生産を2025年前半に終了すると発表した。従業員約1400人(3月末時点)の契約は解除する。ヘルスケア関連の苦戦で財務体質が悪化するなか、稼ぎ頭の事務機事業の構造改革で採算改善を狙う。

2025年3月期に生産終了に伴う損失60億円を計上する。連結業績見通し(国際会計基準)には織り込み済みという。

同工場は複合機や商業印刷向けのデジタル印刷機などを生産している。終了は20日付けで決議した。今後、工場の建物と土地について売却先を探す。中国広東省にあるもう一つの事務機工場は生産を続ける。

コニカミノルタは4月、グローバルで計2400人の人員削減を発表した。今回の生産終了分は含んでおらず、削減数を上乗せすることになる。

コニカミノルタはヘルスケア関連事業の苦戦が響き、23年3月期まで4期連続で最終赤字に陥った。24年3月期は黒字に浮上したものの、25年3月期は構造改革費用が重荷で損益トントンになる見通し。

そのなかで事務機事業の生産体制を見直して稼ぐ力を高める。同事業を巡っては富士フイルムホールディングス傘下の複合機メーカー、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)との共同出資会社の設立も予定している。

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