TOYO TIREの清水隆史社長は主力の北米市場で利益を追求する姿勢を示した

TOYO TIREは9日、2024年12月期の連結純利益が前期比31%減の500億円になる見通しだと発表した。38%減の450億円を見込んでいた従来予想から上方修正した。主力の北米市場で重点を置く高付加価値タイヤの販売が伸び、24年1〜6月期に円安の恩恵を受けたことを反映した。

24年12月期の営業利益は前期比5%増の810億円になる見通し。従来予想から30億円積み増した。売上高は予想を据え置き、1%増の5600億円になる見通しだ。8月以降の平均為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=150円と想定する。清水隆史社長は「今週初めまでは1ドル=145円でみていたが、円高に動いたことを受けて140円に見直した」と明かした。対ドルで1円円高になると年間の営業利益は8億円目減りするという。

9日に発表した24年1〜6月期連結決算は、売上高が前年同期比3%増の2735億円、純利益が44%増の420億円といずれも過去最高だった。主力の北米市場で大口径タイヤなどが伸び、円安が営業利益段階で85億円の増益要因になった。

北米のタイヤ市場では安価な東南アジア製などが流入して価格競争が厳しくなっているが、清水社長は「安値で量を追うのではなく重点商品をしっかり売る戦略を取ることで、中期的な成長につなげたい」と語った。

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