養殖業のかもめミライ水産(福島県浪江町)は23日、サバを陸上の水槽で養殖する施設を同町で完成させ、報道陣に公開した。サバを稚魚から成魚まで養殖できる。寄生虫がない安全な養殖サバとして売り出す。6月に操業を始め、2025年春の出荷を目指す。
同社は日揮と魚卸のいわき魚類(同県いわき市)が出資して21年8月に設立した。浪江町内に建設した敷地面積7800平方メートルの工場には18基の養殖用水槽を設置している。4万〜5万匹のサバを稚魚から成魚まで養殖し、加工・出荷まで一貫してできる。
天然のサバには寄生虫のアニサキスがいる恐れがあり、生食で食べるのは難しい。陸上で養殖すれば寄生虫がいない安全なサバを提供できる。
養殖物は天然物に比べて生産コストは1.5〜2倍になるが、同社は養殖したサバを安全性が高い「福の鯖(さば)」というブランド魚として出荷する。
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