パナソニックホールディングス(HD)傘下の電池事業会社、パナソニックエナジーは電池の製造や開発を志す理系学生を対象とした奨学金を始めると発表した。1人当たり年間50万円を支給し、返済義務は無し。同社として初の奨学金制度となる。学生支援を充実させ、将来の電池人材確保につなげたい考え。

4月時点で大学3年生や大学院1年生の学生が対象で、年2~4回開かれる若手技術者との交流会に参加することが条件。募集人数は20人で、6月28日まで受け付ける。書類や面接試験を実施して8月に合格を通知する予定だ。

支給期間は最長2年間で、1年目終了時の成果報告により2年目の支給を判断する。2年目も1年目と同額の50万円が支給され、返済義務は無い。同社は「バイトなどの時間を将来の電池研究のための時間にあててほしい」としている。

パナエナジーは北米を中心に、電気自動車(EV)用電池の増産を計画している。事業拡大に伴い、国内外の従業員数を25年度には22年度比25%増の2万5000人に増やす方針だ。日本政府としても30年までに3万人の電池人材を確保する目標を掲げており、学生段階から企業が支援する枠組みを通じた電池業界に携わる人手不足の解消を急ぐ。

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