エーザイが2日発表した2024年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比48%減の105億円だった。主力の抗がん剤やアルツハイマー病治療薬の販売は伸びたものの、前年同期に抗がん剤の権利譲渡などに伴う一時金収入を計上した反動が響いた。25年3月期通期の業績予想は据え置いた。
主力の抗がん剤「レンビマ」の売り上げは835億円と18%伸びた。アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の売り上げは63億円だった。24年1〜3月期(28億円)の2.3倍になった。レカネマブは現在米国と日本、中国で販売している。
エーザイは7月、欧州で承認申請中のレカネマブについて、欧州医薬品庁(EMA)の下部組織である欧州医薬品委員会(CHMP)から否定的な見解を受領した。
内藤景介代表執行役専務・最高執行責任者(COO)は2日の決算説明会で「リスク・ベネフィットの両面で、臨床試験(治験)結果への自信に揺らぎはない。再審議の請求をし、欧州での早期の承認取得をめざす」と話した。
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