「零一式カレイド」㊧は作業員がリアルタイムで操作する(1日、滋賀県草津市)

ロボット開発スタートアップの人機一体(滋賀県草津市)は1日、開発を進めているヒト型二足歩行ロボ「零一式カレイド」を5年以内に実用化する方針を示した。作業員の危険度が高い高圧送電線の保全などを想定する。このロボの原型を提供した川崎重工業が協力を継続する方向で、量産に関しては日本信号が関心を示している。

零一式カレイドは、大柄な男性とほぼ同じサイズの川重製のロボに人機一体のソフトを搭載した。作業員が操作するタイプで、人機一体が草津市内で1日に開いた発表会で最新バージョンを披露した。

記者会見で人機一体社長の金岡博士(はかせ)は「5年以内に実装する必要がある」と話した。すでに電力大手から「インフラ保全に使いたい」との申し出があり、連携を決めたという。

人機一体は量産などについて川重のほか、別のヒト型重機を共同開発する日本信号に協力を求めている。会見で川重の真田知典・ロボットディビジョン理事は「性能の追求に関しては積極的にやっていく」と発言。日本信号の平野和浩取締役は「(保全現場の過酷な状況を)改善できるのであれば積極的に取り組みたい」と述べた。

人機一体は高所で作業できる多機能ヒト型ロボット重機を日本信号、JR西日本と共同開発。JR西は7月、和歌山県内での保線作業にこの重機を投入した。

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