浅見社長(左から4人目)と客室乗務員。就航10年に合わせて制服も刷新した(1日、千葉県成田市)

日本航空(JAL)傘下の格安航空会社(LCC)、スプリング・ジャパン(千葉県成田市)は1日、就航10周年の式典を成田空港で開催した。中国で8都市目となる成田空港〜北京首都空港も同日新規就航する。浅見達朗社長は「中国路線を更に拡大する」と述べた。

スプリング・ジャパンは中国LCC大手の春秋航空の日本法人として設立され、2014年に国内で初就航した。21年からはJALの連結子会社になっている。

国際線は中国に特化した路線網を持つ。現在の就航先は1日に就航する北京のほか天津、ハルビン、寧波、上海の計5都市。運休中の南京と武漢、重慶を含めると8都市になる。今後の新規就航先について「大都市や中小都市を含めて調べており、狙っている場所もある」と語った。

日中間の往来は回復している。日本政府観光局によると1〜6月の中国からの訪日客は306万人となり前年同期比で5.2倍に達した。国別順位でも444万人の韓国に次ぎ、伸び率では韓国(42%増)を大きく上回る。JALが7月31日発表したスプリング・ジャパンの4〜6月の旅客収入は37億円と前年同期比で2.2倍だった。

一方で日中間のビジネス需要は先行きが懸念される。日系自動車メーカーの中国販売は急減速しており日本製鉄も中国の宝山鋼鉄との合弁を解消する。浅見社長は「当社の顧客はビジネス客より観光やレジャー、親戚訪問といった生活需要が多い。ビジネス需要が変動する影響は限定的」と述べた。

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