値上げ後もパンの需要は底堅い

山崎製パンは31日、2024年12月期の連結純利益が前期比21%増の365億円になる見通しだと発表した。従来予想を50億円上回る。原材料高に対応した値上げ後も売れ行きが落ちていない。年間配当は38円(前期は25円)と想定から10円増やす。

売上高は5%増の1兆2340億円と、従来予想を110億円上回る見通しだ。部門別では食品事業が前期比5%増の1兆1453億円と想定より106億円増える。23年7月に値上げをした主力の食パン「ロイヤルブレッド」などの販売数量が伸びる。バターの風味を強めたり、生地をしっとりさせたりといった取り組みが需要を喚起した。

1月に新発売した「薄皮たまごぱん」は、菓子パン「薄皮シリーズ」での総菜パンという奇抜な発想が消費者の心をつかんだ。食パンの売上高は1141億円と期初予想よりも17億円、菓子パンの売上高は4621億円と61億円それぞれ上振れする。

同日発表した24年1〜6月期の連結決算は、売上高が前年同期比10%増の6177億円、純利益が53%増の215億円だった。

併せて、最大137億6030万円の自社株買いをすると発表した。発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.82%に当たる370万株を上限に8月1日に買い付ける。

「日経電子版 投資・財務・会計」のX(旧Twitter)アカウントをチェック

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。