電子情報技術産業協会(JEITA)は31日、5月の日本メーカーの電子部品出荷額が前年同月比で7%増の3665億円だったと発表した。3カ月連続で前年実績を上回った。円安の影響で海外向けの売り上げが引き続き堅調な上、主に先進運転支援システム(ADAS)などで搭載数が増える車載向け部品の伸びが影響した。
品目別では、接続部品のコネクターが16%増の539億円だった。電気自動車(EV)は市場の変調により需要が低調だが、ガソリン車やハイブリッド車の需要は新興国や米国を中心に拡大している。自動車の電装化に伴い、車載向けコネクターの受注が伸びた。
スマートフォンなどの電子回路内の電流を一定に保つ電子部品のインダクターは、15%増の304億円だった。スマホカメラの手ぶれ補正などに使う振動部品のアクチュエーターは、338億円で30%増えた。主に中華系スマホの生産量が増え、中国の工場向けにスマホ向け部品の出荷が伸びたとみられる。
地域別でみると、日本国内向けは11%増の748億円で、中国は1254億円と13%増加した。米国も475億円と7%増え、日本と中国を除いたアジア・その他地域でも5%増の784億円だった。金利の高止まりで個人消費が低迷したことなどから、欧州は8%減の398億円となった。
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