太平洋セメントは30日、生コンクリートなどの廃棄物に二酸化炭素(CO2)を吸収させて新たなコンクリートとして再生する技術を開発したと発表した。生コンの廃棄物は処理が難しく、有効活用が課題となっていた。コンクリートにCO2を固定する技術を応用し、産業廃棄物の再利用とCO2削減を後押しする。
コンクリートにCO2を固定する技術は2023年に同社が開発していた。従来はセメントと水の混合物にCO2を混ぜ込んでいた。今回は新たに工場やミキサー車などに残った生コンなども加えてコンクリートを製造した。生コンなどに含まれるカルシウムがCO2を吸収する仕組みだ。生コンの廃棄物は固形化した場合で換算すると1トンあたり208キログラムのCO2を吸収できるという。
太平洋セメントは商業化に向け、まずは生コン工場や製造現場で新技術への理解活動を進めるという。
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