総会後に記者の質問に答える美祢市の篠田洋司市長㊥ら(30日、山口県山陽小野田市)

2023年6月末の大雨被害により運休しているJR西日本の美祢線について、30日に鉄道以外の輸送手段も含め整理・検討するための協議の場が設定されることが決まった。山口県や美祢市、長門市などの沿線自治体とJR西などでつくる「JR美祢線利用促進協議会」に新部会を設ける。

協議会の臨時総会で復旧検討部会の設置が承認された。鉄道復旧だけでなく、鉄道以外の輸送手段についてもメリットやデメリットを調査、検討してとりまとめる。ただ複数の選択肢から特定の手段を絞って選定したり、提案することはないという。新部会は5月にJR西が設置を求めていた。

協議会の会長を務める美祢市の篠田洋司市長は30日、記者団に「報告を受けてからの協議の進め方や期間などは決まっていない」と話した。

JR西の広岡研二・広島支社長は鉄道以外の輸送手段としては、あくまでも一般論としたうえで「第三セクター化や上下分離、バス転換など」を挙げた。篠田市長は「沿線3市としては鉄道での復旧を基本として話を進めたい」と強調した。

復旧後の利便性向上に向けた調査・実証事業も決まった。運行中の代行バスを増便して効果を検証し、住民アンケートなども実施する。JR厚狭駅に停車する山陽新幹線との接続を良くしたり停留所を拡充したりする。費用は5000万円を想定し、国交省の補助事業などを活用する。

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