パナHDの木下執行役員は米ゼネラル・エレクトリックの日本法人やメルカリなどで人事畑を歩んだ(24日、大阪府門真市)

パナソニックホールディングス(HD)の新たな人事責任者に就いた木下達夫執行役員は24日、日本経済新聞社などの取材に応じた。木下氏は内向き志向と見られがちな社風を刷新するため、「他社で多くの経験を積んだ人材のキャリア採用を今後増やしていきたい」と述べた。

木下氏はパナソニックHD全体のキャリア採用は増えているものの、管理職を担える外部出身のシニア人材が少ないとの認識を示した。外部人材を積極的に採用することで「事業開発のスピードを上げることができる」と語った。

木下氏は7月1日付で執行役員兼グループ最高人事責任者(CHRO)に就任した。3週間で事業会社を回り、それぞれの人事労務改革の取り組みなどを聞いた。

「事業会社制への移行で職場の雰囲気が変わり、人事制度も良い方向に変化しつつあるが、まだ一部で兆しが出た段階にとどまっている。こうした兆しを工場や事業部に浸透させて、パナソニックHDの中で大きな炎に育てていくことが重要だ」と強調した。

さらなる成長に向け社員の潜在能力をより引き出すことの重要性も指摘した。社員のやる気を高めるため、「挑戦しやすい環境づくりに力を入れて、各事業部の取り組みに横串を刺せるような人事部門を目指す」と話した。

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