太平洋セメントが東大などと共同で開発したCO2が固定化されたコンクリートブロック

太平洋セメントは24日、二酸化炭素(CO2)を廃棄コンクリートに混ぜ、高強度のコンクリートブロックに再生する技術を開発したと発表した。東京大学や東京理科大学と共同で研究した。これまでは高い強度でブロック状に固めることが難しかった。建設分野のCO2の削減を後押しする。

共同研究チームは2021年にCO2を廃棄コンクリートに混ぜてコンクリートを再生する技術を開発したが、CO2を混ぜた材料は固めることが難しく強度も十分ではなかった。今回、炭酸カルシウムを新たに加え、低い温度で加圧することでブロック状に固めることができた。

さらに廃コンクリートを粉末にしてCO2を混ぜることで、これまでよりも多くのCO2を混ぜ込むことができるようになった。太平洋セメントは主に固めるプロセスに携わった。今後は実用化に向け、強度をさらに高めると同時にコストを抑える研究を進める。

セメントは製造時に1トンあたり約800キログラムのCO2が排出される。同社はこれまでもセメント製造時のCO2の排出を抑える混合セメントなどを生産している。

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