旧制中学が前身の浜松西高校は企業経営者のほかノーベル物理学賞の天野浩・名古屋大教授も輩出した(浜松市)

静岡県立浜松西高校の100周年記念事業実行委員会は浜松市など県西部企業の海外進出先へ生徒を視察学習に送り出す「海外フィールドスタディ」事業を始める。記念事業実行委の委員長でもある遠州鉄道の斉藤薫相談役や鈴木俊宏スズキ社長、浜松ホトニクスの昼馬明会長ら企業人を含むOB・OGらが支援して10年続け後進を育てる。

初回として2年生20人が21〜26日にタイに浜松市から進出した7社を巡る。浜松いわた信用金庫のバンコク駐在員事務所では各社の説明を受け、自動車部品のエンケイやアツミテック、ミヤキ、設計支援のESP、取扱説明書製作のクレステック、スズキの二輪車製造現地法人を訪ねる。駐在社員や現地大学生との交流や討論も予定する。

浜松西高100周年記念事業では天野教授(右端)や同校出身の企業経営者らの座談会も開いた

浜松いわた信金の御室健一郎会長など、今回訪問する各社は浜松西高出身者がトップや幹部などとして在職する。同校や同窓会、後援会、PTAでつくる実行委員会は事業向けの寄付金を募っており、海外の視察学習も旅費の一部を寄付金で賄う。11月に開く創立100周年の記念式典で参加した生徒による成果報告を予定する。

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