米ハワイ発のカフェ「ホノルルコーヒー」を日本で展開するホノルルコーヒージャパン(東京・渋谷、萩原利貴社長)は11月、東京・原宿に再上陸1号店を開業する。新型コロナウイルス禍で2022年に日本から撤退していた。再進出にあたって年3店程度を継続出店し、当面30店体制にする方針だ。
萩原社長が日本経済新聞の取材に応じて出店計画を明らかにした。まず原宿駅近くに旗艦店となる1号店を出す。25年にかけて2店を追加する計画。日本でフランチャイズチェーン(FC)店の加盟者募集も始める。
出店地域は東京の銀座や表参道などの都心部、全国の主要都市、沖縄などのリゾート地だ。立地は路面店のほか、大学構内や公園内といった場所も念頭に置く。
1号店ではパンケーキやカレーなど朝食メニューを充実させる予定だ。店舗ごとに内装やメニューに変化を付けていくという。客単価は3000円とコーヒー店としては高めの設定で、1店舗当たりの売上高は年約1億円を想定する。開店前の時間を使ってフラダンスやヨガなどの教室を開くことも検討中だ。
コーヒー豆の卸売事業も始める計画だ。航空会社などに供給する方向で準備を進めている。
ホノルルコーヒーは1992年に米ハワイで創業した。ハワイ産の高級豆「コナ」のコーヒーなどを売り物にハワイの雰囲気を演出する内装やメニューで人気となった。
2012年に外食チェーンのフジオフードグループ本社が国内でのFC契約を結び、東京・台場で日本1号店を開いた。18年のピーク時には国内で22店まで展開したが、コロナ禍で業績が悪化し22年に当時営業していた13店を一斉閉店して日本から撤退した。
今回の再上陸では別の国内企業が米ホノルルコーヒーとFC契約を結び、日本の運営会社となるホノルルコーヒージャパンを設立した。24年6月には東京・六本木で1号店のモデルと位置付ける期間限定店を開いた。萩原社長は「日本にはハワイへの憧れや思い出を持つ人が多い。店ごとに特徴を出して幅広い層を獲得する」と話している。
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