「熱中症予防声かけプロジェクト」のスタッフが通行人らに協力企業の商品を配布した(1日、東京都港区)

官民連携の熱中症予防声かけプロジェクトは1日、東京タワー(東京・港)で啓発イベント「熱中症予防声かけ出陣式」を開いた。出陣式は新型コロナウイルス禍前の2019年以来5年ぶりのリアルでの開催となった。森永製菓などプロジェクトに協力する企業が飲料や冷却シートなどの商品を配布し、暑さ対策を呼びかけた。

プロジェクトのスペシャル応援企業である森永製菓やキリンビバレッジ、花王などは自社商品を東京タワーを訪れた観光客や通行人に配布した。森永製菓の「冷やし甘酒」を受け取った40代の男性会社員は「今日のように気温も湿度も高い日は長い時間屋外にいられない。水分補給できるのはありがたい」と話した。キリンビバレッジはペットボトル飲料「世界のKitchenから ソルティライチ」、花王は冷却シート「ビオレ 冷タオル」を渡した。

東京タワーは港区が指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)として認定する初めての民間施設となる。クーリングシェルターは4月に施行された改正気候変動適応法に基づき、暑さをしのげる避難所として自治体が指定する施設となる。港区の清家愛区長は「公共施設だけでなく、観光客など多くの人が集まる民間施設にもクーリングシェルターを広げていくことは重要」と話した。

熱中症予防声かけプロジェクトは2011年に発足した。環境省や全国の自治体、企業などが連携して熱中症予防の啓発に取り組む。

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