日立建機がザンビアで運用実証するフル電動ダンプ

日立建機は27日、ザンビアの鉱山で架線充電式のフル電動ダンプトラックの運用実証を6月から始めたと発表した。積載量200トンの超大型機の実証は世界初。走行状況やバッテリーの寿命などを1年間かけて検証する。発売時期は当初2024年中を目指していたが、25年以降にする計画だ。

ザンビアで銅・金鉱山を保有するカナダの鉱山会社、ファースト・クォンタムと検証する。架線は鉱山の走行経路に設置しており、移動しながら充電する仕組み。停車を伴う充電に比べて効率的な運用が可能になる。車体に搭載するバッテリーの軽量化にもつながり、その分、ダンプの積載量が増える。

鉱山会社の二酸化炭素(CO2)排出量のうち、半分が鉱山現場の運搬や採掘などの作業で占めるとされる。日立建機はディーゼルエンジンで発電する従来型のダンプからフル電動に置き換われば、1台あたりが年間排出するCO2(約3000トン)をゼロにできるとしている。

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