福岡市や近隣市町のタクシー会社は、乗客が指定の場所に車両を呼ぶ際の「迎車料」を7月1日から導入する。運賃に200〜300円上乗せする。迎車料は東京などの都市圏では一般的だが、九州では初めて。燃料費の高騰やドライバー不足が経営を圧迫するなか、配車アプリの普及で迎車の機会が増えていることが背景にある。
対象は福岡市や近隣の春日市、粕屋町など計15市町。九州運輸局は27日までに同エリアのタクシー事業者の6割にあたる58社に迎車料の導入を許可した。現在、審査中の事業者を含めると、合計で60社以上になる見通しだ。
「GO」や「DiDi」といった配車アプリは福岡市内を中心に普及が進んでいる。市内のあるタクシー会社の運転手は「多い日には8割がアプリだ」と話す。乗客を迎えに行くために追加で燃料費などがかかるが、これまで福岡エリアでは事業者が負担していた。
福岡市タクシー協会の担当者は「利用者に負担をかけることになるが、上乗せ分を人件費に充てるなどしてタクシー不足の解消を図ることで還元したい」と話している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。