経団連の十倉雅和会長は25日の会見で、岸田内閣の支持率が低迷(報道各社の世論調査で10%台後半〜20%台半ば)していることについて「私自身は評価している。ただ、政治資金を巡る問題で政界自体が揺れ動いたこともあって、こういう低支持率につながったと思う」と指摘した。

◆「支持率というのは国民の声だから謙虚に受け止めて」

 そのうえで「一部には(定額減税や電気・ガスの負担軽減策が)人気取り政策ではないかと批判はあるが、デフレからの完全脱却を何とか実現しようという強い気持ちの表れだと思う」とこれまでと同様、首相をかばう姿勢を見せた。

経団連の十倉雅和会長=2024年1月、佐藤哲紀撮影

 十倉氏は昨年11月の会見で岸田内閣の支持率低迷について「なぜ上向かないのか不思議だ」と世論と乖離(かいり)した発言を行い、ネット上で炎上したことがある。今回は、その経験を覚えていたのか「支持率というのは国民の声だから謙虚に受け止めて、政治改革に取り組んで欲しい」と慎重な物言いに徹した。  また、経団連が提言した選択的夫婦別姓の早期実現が、自民党内で議論が始まる見通しになったことについて「党内には異なる意見があるのは承知しているが、議論することが大事。万機公論に決すべきでオープンに真摯(しんし)に議論してほしい」と述べた。(久原穏) 

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